マラソンや水泳などだけでなく、試合時間が長い球技やハードなトレーニングをやり抜くためにも持久力は欠かせないものです。持久力をつけるためには食事においてどのようなポイントに気をつければいいのでしょうか。
それを知るにはまず持久力の特性を理解しておくことが必要です。
1.持久系の競技の特性とは?
・長時間の有酸素運動が続く
持久系の競技の特徴は、長時間の有酸素運動を続けるということです。有酸素運動とは運動中に筋肉を収縮させるためのエネルギー源となる糖質や脂肪と同時に、酸素を消費する運動のこと。反対に筋肉の収縮に酸素を消費しない運動を無酸素運動と言います。
・大量の酸素やエネルギー
そして有酸素運動では、筋肉に大きな負荷がかかる無酸素運動とは違い、大量の酸素やエネルギーを消費します。
これは試合中だけでなく練習中においても同様です。
・スリムな体型の維持
時給系競技の代表であるマラソンのランナーを見ればわかるように、選手の体型は非常にスリムです。逆に短距離系の選手は、筋肉が多い体型。もちろんラストスパートなど、スピードが必要な局面もありますが、筋肉のつけ過ぎは体を重くし、長時間の有酸素運動には不向きです。
そのため持久系の競技のトレーニングでは、筋肉増量を目的としたウェイトトレーニングはあまり行いません。
・運動後はグリコーゲンが不足しがち
持久系の選手でも瞬発系の選手でも、練習や試合後には筋肉を損傷する点では同じです。ただ瞬発系の選手の筋肉損傷とは異なり、持久系ではグリコーゲン(体内に蓄えられたエネルギー)がなくなることによる疲労がメイン。食事から摂った糖質は肝臓でグリコーゲンに変換され、運動に備えて体内に貯蔵されます。
これは運動だけでなく、生命維持にも使われる人間に必要不可欠なものです。そのため大量のエネルギーを消費する持久系競技の場合は、どうしてもグリコーゲンが不足しがちな状態となります。
持久系の競技の特性、理解できましたでしょうか。次は持久力をつけるための食事のポイントについてご紹介します。