漢方薬の基本となるのは「生薬」と呼ばれるものです。生薬とは植物や動物、鉱物の中から薬として使用できる性質を持ったものを選び、調合したものです。現在では西洋医学の現場でも漢方薬の活用が進んでおり、診療所の91.8%が漢方薬を処方しているというデータもあります。
ここでは今後ますます医療現場で活用が期待される、漢方薬の選び方のポイントについてご紹介します。
1.他人が効いたからと言って自分にも効くとは限らない
漢方は病気を治癒するというよりも、その人の体調や体質、あらわれている症状を組み合わせて、体の回復力や治癒力を引き出す手伝いをしてくれる薬です。
体質や体調は人それぞれなので、同じ症状の他人に効いたからと言って自分にも効くとは限りません。
漢方が効かないという時には、その薬が自分の体質や体調に合っていないことが考えられます。
2.養生が悪いと効き目が薄れることも
漢方では「養生」という言葉が大切にされています。養生とは簡単に言えば、体をいたわるということです。
例えば冷え性の人が、暑いからと言って冷たいものばかり飲んでいると、それは体を大切にしていない、つまり「養生が悪い」ということになります。
養生が悪いと、どんなにいい薬を飲んでも改善されません。
3.漢方に詳しい医師などに自分の体質に合った漢方薬を選んでもらう
漢方を選ぶ時は信頼のおける専門家に選んでもらいましょう。特に漢方に精通した医師に選んでもらうと、高い効果が期待できます。
その際は自分の体の症状をしっかりと把握し、医師に伝えられるように意識しておくのがおすすめです。そうすることでより効果の出る漢方薬を選んでもらえるでしょう。
もしも効果があまり感じられなかった時には、次回の受診でそのこともあわせて伝えることで自分に合った漢方薬を見つけてもらいやすくなります。
《漢方コーディネーター資格の口コミ》
漢方コーディネーターは、漢方薬の基本的知識や独自の診断方法、養生などについて知識があると認められる資格です。
ここでこの資格について寄せられた口コミをご紹介しましょう。
・もともと薬嫌いで漢方で治す方なので、漢方についてもっと詳しくなれればと思い、この資格を取りました。これまで知らなかった漢方の良さを改めて知ることができ、実際に漢方選びにも役立っています。
・この資格を取ってから、軽い風邪症状や体調不良は自分で対処できるようになりました。
・薬に強いアレルギーが出ることがあるので、漢方薬を服用しています。漢方薬もアレルギーが出る場合もあるそうですが私の場合少ないので、もっと知りたいと思い取得しました。