あなたは「テロワール」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ワインの原料であるブドウは、どんな場所で植えられていたかで味がはっきりわかる植物だといわれています。
特にブルゴーニュ地方では、ブドウ畑がほんの数メートル離れただけでワインの味が違うといわれるほどの土地です。
その理由は長年にわたる地殻変動や気象変化。
これによってその場所が何度も変化を余儀なくされてきたためなんです。
そのブルゴーニュ地方から生まれたのが「テロワール」という言葉。
【テロワールとは?】
簡単に言うと、テロワールとはブドウ畑をとりまく自然環境のことです。
その環境は3つに分けられます。
1.土壌
土壌はテロワールの中でも最も大きな要因です。
その土壌によってワインの味わいが異なります。
例えば
・石灰質 ⇒ まろやか
・粘土質 ⇒ 強い果実味
・花崗岩質 ⇒ バランスがいい
・火山岩質 ⇒ スモーキー
といった具合です。
また水はけの良さもポイントとなります。
2.場所
立地条件も大事です。
・標高:300~500メートルがよいとされている
・傾斜:日当たり、風通し、水はけに影響
3.気候
ワインベルトという地域があるのをご存知でしょうか?
・北半球は北緯30~50度
・南半球は南緯20~40度
この地域の共通点は、年間の平均気温が10~20℃であり最高気温が低いことです。
そして寒暖差や日照時間、雨量、風も影響します。
同じワインベルトでもその地域によって、気候が違います。
これがワインの個性になるのです。
テロワールという考え方が生まれたブルゴーニュ地方では、同じ品種のブドウが植えられます。
だからこそワインに特徴が生まれ、テロワールの違いが感じられるのだそうです。
このテロワール、実は最近ではワインにとどまらずいろいろな食品にも使われています。
例えばお茶やコーヒー、野菜、日本酒など。
ワインと同じような考え方でテロワールという言葉が使われています。
テロワールのことを考えながら、ワインを選ぶにもまた楽しみですよね。